Intra-abdominal Pressure
知ってるとより楽しめるフィジカルトレーニング知識シリーズ。第二弾は呼吸と腹圧。
腹圧って?
ウェイトトレーニングや自重トレーニングで頻繁に言われる腹圧と呼吸について簡単に説明してみようと思います。
もしかしたら、 ヨガやピラティスで言われる腹式呼吸や胸式呼吸の理解にもつながるかもしれません。
腹圧を維持することで得られるのは下背(腰椎)の正常な位置での安定とそれに必要な筋力強化やバランス補正です。
重い負荷がかかるトレーニングや、ヒップヒンジやプランクのような上半身を垂直でない方向で支える姿勢を取る場合非常に重要です。
もっというと、スポーツ全般で必要な上半身と下半身の連携、例えば爆発的なパワーやジャンプ力、アジリティやボディバランスといったパフォーマンス向上と、効率的な体の使い方による持久力や回復力の向上に腹圧のコントロールは欠かせません( ー`дー´)キリッ。
でも。。。腹圧を維持するってのが感覚的にわかりにくかったりしますよね。
腹圧のしくみ
腹圧は、息を吸った時の肺に入った空気のスペース分お腹(内蔵)を下に押し付けて詰まった状態にすることで上げられます。
盛って見せたい時にお腹を凹ませるのと正反対で、お腹ぽっこりにさせることです。
パンチに耐えられるくらい腹直筋を固くするのとも違います。
そうするとお腹が凹んで背中が丸くなるので腹圧が欲しい場面では逆効果ですよ。
ポイント
ポイントは以下の3つです。
息を吸う時に胸が上下しないようにすること
みぞおちの内側(横隔膜)を下に押し下げる(収縮させる)ことでお腹方向に圧力をかけできるだけ胸が上がらないようにしましょう。
胸が上下する時は、外肋間筋と言う筋肉で肋骨の間を広げて胸のスペースを広くしてしまっていますがそうするとお腹方向に押し付けられる圧力が減りますので腹圧が上がりません。
ここまでは、腹式呼吸と同じ動作です。
息を吐いた時にお腹が緩まないようにすること
腹式呼吸を素直にやると、横隔膜をゆるめることで息が自然に出ていき空いたスペース分だけお腹が凹み(緩み)ます。
繰り返しになりますけど、お腹が凹むということは、腹圧が下がるってことです。
なので吐く時は、普通に腹式呼吸してはいけません。
トレーニング中に呼吸を続けることは必要ですから息を吐かないわけにはいきませんよね。
ここで、脇腹の筋肉(腹横筋と腹斜筋)の出番です。
息を吐くのに合せて、ぐっと脇腹(腰骨の上から胸の下まで)を収縮を強めて、腹圧をできるだけ維持しましょう。
ここは、むしろ胸式呼吸に近いですね。
骨盤底筋群の緊張を維持すること
腹圧を高くすると内蔵が下方向に押し付けられます。
その時に骨盤底筋群(括約筋やお尻の穴のあたり)を締めとかないと腹圧が逃げてしまうだけでなく、痔になったり悪化させたりするリスクがあります。
トレーニングで健康を害しては意味ないですから気をつけましょうね。
まとめ
吸う息を利用して腹圧を最大限にして、吐く時にもお腹の深部の筋肉を使ってできるだけそれを下げないようにする。
というのが、腹圧を維持するってことです。
息を吸いきった時が一番腹圧は高いですから、高重量のトレーニングの場合は、吐き始めを一番負荷が高い動作に合わせてあげるのが理にかなってるということですね。
さあ、以上のポイントを踏まえて、練習やってみましょう!
筋肉を意識して呼吸するってあまりしないことだし慣れないと意外とこの練習だけで疲れます。
というか毎日何度か練習してるとそれだけでお腹まわり締まりますよ。
ぺたんこなお腹じゃなくて適度なボリュームある締まったセクシーなお腹をめざしましょう。