Push Up
これができなきゃ始まらない基本フォームシリーズ。第三弾はプッシュアップ。
はじめに
腕立て伏せという名前でもお馴染みですね。
腕のトレーニングのイメージが強くて確かに腕も鍛えられるのですが胸や肩、体幹部を広くトレーニングできる基本動作です。
ただ、意外と基本的なフォームを教えてもらう機会がないのか誰しもやったことはあるわりに男女問わず安全で効果的なフォームが取れない方が多いです。
間違ったフォームで肩や腰を痛くしたりする方も多いのではないでしょうか?
単に筋力アップ効果だけでなく、正しいフォームと動きを学習することで以下のような効果が見込めます。
- 猫背の改善や肩こり解消やキレイなバストラインといった健康美容面の効果
- 肩の力みグセの矯正やバネのあるカラダといったパフォーマンス向上効果
この機会に再確認してみましょう。
ここでは故障のリスクが少ないベーシックなプッシュアップのみ紹介します。
基本動作の説明
シーケンス
- うつ伏せになり手指を前方やや外側に向けて胸の横の肩が楽な距離で手を床に着ける
- 足首を直角の位置で前足部を床に着ける(筋力が十分でない場合は膝を床に着ける)
- 肩甲骨は内転させ(寄せ)、体幹と股関節を伸ばした状態を保てるよう下腹とお尻を締める
- 首を伸ばして目線を手より数十センチ前方の床に向ける
- 手と足(または膝)で床を垂直方向に押し頭から踵(または膝)までまっすぐの姿勢を保ちながら腕を伸ばす(プランクポジション)
- 腕が伸びたら胸が床につく手前まで腕を曲げる(ボトムポジション)
以後5と6をリズミカルにプランクポジションで停止することなく繰り返す。
1~4はフォームとアライメントの注意点確認なので正常なフォームが取れるようなら5から始めましょう
日常の典型的な動作
- うつ伏せから起き上がる
日常の関連動作
- 押す
- 立つ
- 座る
- ジャンプする
トレーニングでの動作
- Push-Up
- Burpee
- Plank
良いフォームが取れないケース
ワキが開いている
ワキが開いていると肩が上がりやすくなり肩甲骨の内転を維持して前に押す力を安定させ胸の筋力を利用することが難しくなります。 肩の前部への負担が強くなり痛みにつながりやすくなるのと他の部分の筋力をスムーズに使えないのでトレーニング効果が低下します。 手指の向きを内側に向けているとワキが開いてしまいますので外向きになるように修正してみましょう。
手の位置が前すぎる
手をつく位置が前すぎると腕を伸ばすときにカラダを後方に押してしまうので以下のような症状が出やすくなります。
- プランクポジションで背中をまるめている
- プランクポジションでお尻を突き出している
- ボトムポジションで下背を反らしている
いづれも足方向に力が逃げてしまってトレーニングの効果が低下するのと腹圧で脊椎がニュートラルに保てないので腰痛等の故障につながるリスクがあります。
四肢の長さは個人差がありますので胴体からの距離は肩が楽な位置でよいのですが前後の位置では胸の外側に手をつくことで垂直方向にカラダを押しやすくなると思います。
腕の筋力不足
手と前足部で支えるベーシックなプッシュアップができない人はたくさんいます。恥ずかしくなんてありません。
上体をまっすぐ保っての上下動が難しいと感じたら迷わず膝立てのフォームで続けましょう。
膝立てのフォームをモディファイドプッシュアップなどと言ったりもします。
心の障壁が取れるならそう呼んでいただいてもよいでしょう。
膝立てで15回できるようなら手の下に低いテーブルやヨガブロックを置いて足を伸ばして行うフォームに移行してみましょう(インクラインプッシュアップ)。
下に敷くものを低くするほど負荷が上がります。
そうやって毎日練習して2週間毎に少しずつ負荷を上げていけばすぐにベーシックなプッシュアップに移行できるはずです。
体幹や肩甲骨内転の力が抜けている
プッシュアップは上肢のストレングスという性質と肩甲骨まわりと体幹のフォームを維持するスタビリティという性質の両面を持つ運動です。
後者の性質は見落とされがちなのですがこれが抜けてたらプッシュアップやる意味がないといっても過言じゃありません。
動作中に力が抜けていないか確認してみましょう。
最後に
いかがでしたでしょうか?
皆さんの強く美しく健康なカラダの一助に。
プッシュアップやってみませんか?